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自賠責保険のみでは不十分 |
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自賠責保険とは、法律で加入が義務付けられている強制保険で、他人を死傷させた場合の相手の補償のみを
てん補 (カバー)します。通常は、車検を受ける際に車検の期間に合わせて付保します。
この保険は、人命尊重に重点を置いた保険であるため、最低限度の人命救済部分だけしかカバーされていません。そのため、対人賠償へのてん補額も3,000万円が上限となっており、対物賠償については一切カバーされていません。もちろん、運転者(ご自身)の損失に対しても補償されません。 |
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一般的に、自動車保険は
①事故の相手への賠償(対人賠償保険など)、
②物への賠償(対物賠償保険など)、
③自分や同乗者への損失てん補(搭乗者傷害保険など)
④自分の車両の損失てん補(車両保険など)
などに大別されます。
うち、自賠責保険は、前述の通り、① と ③の一部(運転者以外<同乗者>)のみが補償の対象となるだけです。②や④が補償されないのも問題ですが、それ以前に①などへの補償額が
たったの3,000万円だけというのは、大変恐ろしい話です。最近では、賠償金額がどんどん上昇しており、2億円以上の賠償金を請求された判例も多数出ています。3千万円じゃ全然足りないんです(対人賠償と対物賠償の金額の決め方を参照)。
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自賠責保険の最高額 |
任意の自動車保険の最高額 |
対
人
賠
償 |
死亡 |
3,000万円(これでは足りない) |
無制限(対人加入金額限度) |
後遺
傷害 |
3,000万円~75万円
(後遺症等級により算出) |
無制限(後遺症等級により算出) |
傷害 |
120万円 |
無制限(対人加入金額限度) |
物損(対物賠償) |
支払い対象外 |
無制限(対物加入金額限度) |
搭乗者・
人身傷害 |
1. 運転者は支払い対象外
2. 同乗者(運転者以外の搭乗者)は同表の「対人賠償」にて支払われる。 |
1. 運転者以外は「対人賠償保険」にて支払われる(自賠責超過分をカバー)。
2. 同乗者全員(運転者含む)は「搭乗者傷害保険」や「人身傷害保険」でも支払われる。
3.搭乗していない家族も「人身傷害」にて支払われる。 |
このため、任意保険にも加入する必要があるのです(強制保険のみではリスクが高すぎます)。誰もが普段から「自分は事故なんて起こさない!」と思いがちですが、誰にでも様々な要因で事故が起こる可能性はあります。万一に備え、任意保険に加入しておきましょう。任意の自動車保険であれば、①~④を全てカバーすることが可能です。
なお、余談ですが、自賠責保険の証明書を自動車に積んでいないと30万円以下の罰金となります。また自賠責保険の有効期間が切れている場合は、1年以下の懲役または50万円以下の罰金となります。ご注意ください。 |
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